医学まめ知識
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夏は眼も辛い

 連日30度をこす福島の夏は身体はもちろん眼にも辛い季節です。さんさんと降り注ぐ太陽の光は、眩しさ(可視光線)に加え紫外線や赤外線(熱線)もたくさん含んでいます。
 紫外線は眼の表面(角膜の上皮)に吸収され光角膜炎を起こします。スキーのあとに起こる「雪眼」がポピュラーですが、夏の海岸でも起きます。症状は異物感、痛み、眩しさ、涙目などです。予防には、UVカットの表示のあるサングラスを装用するをお勧めしますが、もちろんつばの大きな帽子で、日よけをする事も大切です。近年、UVカットのコンタクトレンズが製品化されています。使用にあたっては、眼科医に相談して下さい。
 赤外線は眼の表面では吸収されず、眼底の網膜に達し日光網膜症を起こします。光線の熱作用と光化学作用による障害で、視線の中心に障害が及べば視力低下がおこります。その程度は、一時的なものから不可逆的なものまでいろいろです。赤外線をカットする眼鏡は一般には販売されていませんが、赤外線が問題となる夏の海では、青・緑系統の着色眼鏡を用いるのが良いでしょう。
 もう一つこの季節に特徴的なのは、冷房です。快適に過ごすための道具ですが、気温と同時に湿度も下げます。エアコンの吹き出し口の近くにいると皮膚と同様に眼も乾燥します。潤いの足りない眼(ドライアイ)では、角膜にキズが出来て痛みや異物感を感じます。過度に冷やさないこと、人口涙液の点眼をお勧めします。 

しかの眼科・鹿野 道弘